2008年08月 / 07月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫09月

2007.10.26

小鳥を飛ばす

0ev04_20080202092532.jpg
Himeji Castle (2005), Pentax ist-Ds, SMC Pentax-DA 16-45mm 1:4

姫路城の夕空ですが、実は小鳥は、先頭の2羽しか飛んでいなかったのです。
で、デジタルの後処理でこのように小鳥の数を増やして「飛ばした」のでした。

これ、将棋・囲碁でいう「禁じ手」でしょうか?
なるべくならそうしたくない、やりすぎはいけない、白状すべきでない、など、いろんな思いは交錯しますが、ブログという気安さで、つい書きたくなりまして。

下の「寒がらす」は、1964年の日本カメラ月例1位で口絵を飾った作品で、もうご迷惑がかかることはないでしょうから、自分の宝物の思い出として、ここに初めて書きますが、あの川上緑桜さん(当時は川上緑郎)と太田安昭さんと3人で、大阪・富田林の雪の中を走り回って撮った原版に、当時はデジタルなんてありませんから、スクリーンに投影したスライド画像を重ねたりいろいろやって、鳥の数を「増やした」ものでした。ポンカメも、この作品に言及した他のカメラ雑誌(当時は他誌のコンテストも話題にしていましたね)も、このことに気づいていませんでした。

old03_20080202092556.jpg

「日本カメラ」1964年1月号所載(月例第1位)
(今井 寿恵 評) 風景写真でドラマのある作品は少ないものですが、これはヒチコックばりの鋭さと冷たさを色フィルターを効果的に用いながらうまくとらえています。偶然を自分のものにして写すということは、対象が大きいだけに成功しにくいものですが、場所といい、時といい、また適当な表現手段といい、よくそろったものだといえましょう。これは小手先でつくる造形性よりもっと強い意味を作っています。なんでもない風景が、こうやって倉谷さんの世界になってしまった写真の魔術を、私は楽しく感じました。なんべん見てもあきさせない良さがこの写真にはあります。

「フォトコンテスト」1964年2月号、カメラ雑誌月例コンテスト見立て:1月号各誌総合ベスト10
1位:「夕暮の名神高速道路」町田昇太郎(カメラ芸術)
2位:「寒がらす」倉谷直臣(日本カメラ)
3位:「ショー」太田安昭(カメラ毎日)
4位:「トラ」北口清保(カメラ毎日)
「寒がらす」は単純な構成が深い色とマッチして、一度見ると忘れがたいようなイメージをあたえる作品だ。しかもこれは確かに写真の手応えをもってうまれており、絵になりさがっていないからうれしい。

なつかしく思い出すのは、上のリストの2,3,4位が、すべて地懐社メンバーであったことです!

(ネット一般への参照タグ) : 小鳥 あのころ 暮色

 |  フォトアート PhotoArt  |  Comments(6)  |  EDIT  |  Top↑

*Comment

足跡たどってきました。
リンク貼っていただいてありがとうございます。
こちらのサイトにもリンクを貼らせていただきました。
よろしくお願いします m(__)m

写真すごいですね〜!
見ていて飽きないです。ちょくちょく覗かせてもらいま〜す。
UDY |  2007.10.26(金) 10:35 |  URL |  【コメント編集】

■UDYさん

アメリカ留学中の学生さんのようですね。確かな目で、若い感性で、存分に国際体験を積まれ、次の世代を導くりっぱな日本人として帰国されることを祈ります。
NK |  2007.10.27(土) 06:15 |  URL |  【コメント編集】

■Re:小鳥を飛ばす

カミングアウトありがとうございます。

NKさんの有名税みたいなものかも知れませんが、1時間に50通ものジャンクコメントは困ります。
また皆でコメント書いていきますから、記事をガンガン書いてください。
それと時々新作ね(^o^)丿
nori |  2007.10.28(日) 10:33 |  URL |  【コメント編集】

■noriさん

ジャンクコメント煩わしくて、他所のブログサービスへの引越しも考えたのですが、いずこも大なり小なりこの問題はあるようで(>_<)
NK |  2007.10.29(月) 03:12 |  URL |  【コメント編集】

教授!おはようございます。
「寒がらす」1964年ですか。現在、デジタルで行われている方法の原型がすでにあるわけですね。
ただ、この独特の粒子は、フィルムのものです。
40年以上前ですか・・・好奇心?研究心(^^)の塊ですね!脱帽です(^^)
Yoshi-A |  2007.10.29(月) 08:15 |  URL |  【コメント編集】

■Yoshi-Aさん

スライドにしたコンテスト応募の形では、もっともっときれいだったと覚えています。雑誌に掲載された時点で、見開き縦長ページいっぱいになったためか、左右比がこちらの意図と違っていて、不愉快だったことを覚えています。以後、縦位置を好むようになったとも。どちらにしても、今日のデジタル処理など、夢にも思わなかったのでした。
NK |  2007.10.29(月) 10:07 |  URL |  【コメント編集】

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示  (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

 | BLOGTOP |